野ぶたのつぶやき

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八重の桜 「第13回 鉄砲と花嫁」

「夫婦」は曲がりなりにも双方の合意によって成立する関係であるのに対して、「兄弟・姉妹」の関係には当事者の合意は全く存在しない。ある意味で極めて理不尽な関係。

 

今回の放送で一番「ううむ…」と考えさせられたのは、会津藩主・松平容保とその兄弟についてのドラマ後の解説。「高須四兄弟」と呼ばれ、尾張藩主に養子入りした次男をはじめ、兄弟そろって養子として親藩藩主に就いていたらしい。

婿入り先にはそれぞれの事情があってしかるべき。”幕府大事”の立ち位置なのは松平御三家・尾張藩主。長州に隣接する浜田藩主には「長州を刺激したらいの一番にやられる」という恐怖感がある。会津藩主や桑名藩主に婿入りした他の兄弟とは意見が違って当たり前。

「でも兄弟やから…協力できるとこは協力するもんやろ?」と言われたら、大半の兄弟はそれに反論する意思すら持たないし、それが悪いことだと私も思わない。この高須四兄弟も大局的には同じ意識だったんだろうな、と思うと…なんとも言いがたい同情心が湧きます。「いや、かみさんの家、大事にせにゃあかんやろ?」的なツッコミも内心あるんですが…そこまで割り切れるもんじゃない気はするんよね…。

 

さて、主人公の八重はこのたびめでたく「双方の合意の元」で、家に居候してる鉄砲職人と夫婦になります。桜の時期に結婚、という演出ですが、少なくともWikipediaには結婚の時期について記述がありません。…まあこんくらいの演出は気にする方が負けです。

「桜舞い散る中のべっぴんさんの花嫁衣装」を眼福とし、次回へ続く、の流れです。