野ぶたのつぶやき

野ぶたの日々を淡々と

総選挙2012を総括して

なぜ「選挙に行かねばならないのか?」

日本は資本主義の国家です。この制度は「よき消費者」がいることを前提とする制度です。

消費者が、日々の生活の中で店や商品を選ぶ。資本家はその選択に預かれるよう、ヒトモノカネを効率的に活用する。その結果、良質な商品が市場に残る。これが「理想的な」資本主義経済です。

この制度を「優秀な資本家」が支える制度、ととる向きがあります。確かに「優秀な資本家こそがボロ儲けするし、そうあるべき」な制度です。しかし、その理想通りに「優秀な資本家」がもうけるためには、日々の生活の中でよりよい商品を求める「よき消費者」がいることが必要条件となります。

 

同様に、選挙民主主義は「よき選挙民」がいてこそ成立する制度なのです。

棚に並んでいる商品(候補者)が粗悪品ばかり、と思っていても「ちょっとでもマシな奴」を探すために中身が詰まっているのか叩いてチェックしなんとか選ぶ。その姿勢を見たら、店(政党)の方も多少はマシなのを棚に並べようとする。その過程を経て少しずつでも良質な政治家が選ばれていく、それが「理想的な」選挙民主主義なのです。

 

誤解してはならないのは「よき選挙民」が求められているのであって、「完璧な選挙民」である必要はない、ということです。

「完璧な美食家」を目指すなら三つ星レストランばかりを渡り歩くべきでしょうが、「よき食い道楽」は幾度となくハズレの料理を食しその過程を経てハズレ率を下げる。

前回の総選挙で「民主」という料理屋のショーウィンドーに並んでいた料理に引かれ入店(投票)した人は多くいて、私もそんな一人でした。そして、ショーウィンドーに並んでいた料理はついぞ出ませんでした。「二度とこんな店に来るか」という反応は「よき選挙民」として当然です。

しかし、「どうせ他もろくな店じゃないんだし」と店選びすらせず、「まずいな~」とブツブツいいながら給食を食べる。それは本人の中では合理的なのかもしれませんが、資本主義的にはもっとも危険な行動ですし、「投票に行かない」という選択はそれに同じである、という認識は持つべきです。

 

というわけで「奈良4区」の商品をレビューしてみた

★✩✩✩✩ 松浪 武久(維新)

「ちょんまげ議員」として有名だった松浪健四郎の親戚、ってだけで入れる気がしません。奈良とは縁もゆかりもない泉佐野の人だし。これを購入してる人の気が知れません(*^_^*)

 

★★✩✩✩ 田野瀬 太道(自民)

建設族議員として長くやってた田野瀬良太郎の息子、という二世議員ってところに抵抗感あり。親譲りの組織を使って電話攻勢をかけてたみたいだけど、「親の地盤をもらえば楽勝」って経験をしてしまうと、今後の政治家人生を甘く見てしまう。38歳と若いし、もうちょっと苦労した方が今後のためだったかも?

P.S. 当選おめでと(^o^) がんばってね!

 

★★✩✩✩ 大西 孝典(民主)

前回の選挙で購入したのですが、アフターサービスが全然でした。ホームページでの情報発信も消極的でしたし。「川上ダム問題のあった川上村出身」ということもあり、「脱ダム」についてもなにかアイデアがあるのか、と期待していたのですが、大西さんの親分で奈良県十津川村出身の前田武志が国交相をしているうちに、川上ダムの再貯水がこっそりと行われた上、それについて大西さんからの説明が全くなかったこともがっかりでした。「党職員」というサラリーマン出身ゆえにいろんな人に配慮すべきで、その分身動きがつきにくかったことは分かるのですが、その辺も含めて政治家の器じゃなかったのかな(^_^;)

 

★★★✩✩ 山崎 タヨ(共産)

選挙公報に「屋久島出身、東大阪在住を経て、現在は橿原市に在住」とあったことに親しみと信頼を覚えました。どうしても「よそ者」は信頼されにくいもの。そんな人がここに至るには、多くの人の信頼や支持があってのこと。「主婦の直感」の選抜を経ている、ということに期待し、今回はこの商品を購入しました。

「比例区」も一部のみレビュー

★★✩✩✩ 公明党

今回、「防災対策」を政策で全面に出していた唯一の政党であることに注目しました。あのような大災害があった後はじめての総選挙ですから、もっと取り上げられるべき政策かな、と。ただ、ショップの評判が大変悪かったので購入を見送りました。

 

★★✩✩✩ 日本未来の党

脱原発」と強く訴える政党であることは気になっていました。しかし、この政党を作り上げるいろんな団体を数年後もとりまとめ続けることは難しそうに感じました。「政党の保存性」に難があると考え今回は購入を見送りました。

 

★✩✩✩✩ みんなの党

「日本維新の党の橋下ごときに振り回され、党員をさらわれている」ということに落胆しました。橋下ごときに振り回されているようでは官僚と戦えるわけありません。今までチェックリストに入れていた商品ですが、このたびチェックを外しました。

 

★★★✩✩ 日本共産党

「確かな野党」があってこそ与党も磨かれるのではないかと思い、今回はこの商品を購入しました。改憲政党が議席を増やす、と予測される選挙でしたので、「確かな護憲政党」があってほしい、とも期待しています。ただ現状の憲法を維持させる場合、自衛隊の扱いをどうするのか、もっと具体的な提案がほしいです。「現行憲法の中で、合憲な防災組織として成立させる」具体的な提案があれば、★5をつけてもよかったのですが…そこを差し引き★3としました。

最後に

私は、結局「いつもの」を選んでしまう選挙民なんかもしれませんね~(苦笑)

好き嫌い、割と多い質なんです(苦笑)